2023年6月26日 / お役立ち情報 生命保険はいらない?
~不要論と必要性~
生命保険不要論の根拠とは
① 日本は公的保障が充実しているから
日本では、すべての人がなんらかの公的保険制度に加入しています。病気やケガで医療費がかかっても、公的医療保険のおかげで実際にかかった医療費の3割以下の自己負担で済みます。さらに、1ヶ月の医療費が一定額を超えるとその分を負担してくれる”高額療養費制度“もあり、公的保険の恩恵は大きいものです。
死亡保障に関しても、配偶者に扶養されている人は、配偶者が亡くなれば、遺族年金を受け取れます。これらを見ると、民間の保険会社の生命保険に加入していなくてもただちに困ることはないように思えます。
② 貯蓄が十分にあるから
生命保険に加入したとしても、保険にできるのは、もしものときに経済的な負担をカバーすることにすぎません。リスクそのものを減らすことは保険の目的ではないのです。保険に加入したからといって、一家の大黒柱が亡くなることを防げるわけではないですし、病気を予防できるわけではありません。公的保障や生命保険に頼らなくても、十分にカバーできるだけの貯蓄があればいいという考えも一理あります。
③ 保険にお世話になる確率が低いから
厚生労働省の統計(「簡易生命表」令和元年)によりますと、30歳の男性の死亡率は0.055%ですので、2,000人に1人いるかいないかという確率です。この数字だけを見ると、確かにそんなに高い確率ではないように思えますし、そのように低い確率であることに対して準備をしておく必要はないとも思えます。
④ 保険で運用するよりも他の運用方法のほうが有利だから
貯蓄型の生命保険もありますが、お金を貯めたいなら生命保険よりもっといい方法があるように思えます。貯蓄型保険の返戻率は下がってきており、運用商品としてみたときの魅力がないと感じる人も多いのでしょう。
利回りに注目するのであれば、投資信託などに積極的に投資したほうが、より大きなリターンを得られる可能性があるのも事実です。
これはどちらが優れているかという問題ではなく、目的による考え方の違いとも言えます
以上が、保険がいらないと考えられる要因ですが、すべての人が不要論に当てはまるとは限りません。
生命保険の必要性が高い人とは
① 貯蓄がない人
貯蓄がない人は生命保険の加入をおすすめします。なぜなら病気や怪我で働けなくなった時にご自身の治療費や、家賃や通信費などの固定費を支払えなくなる可能性があるからです。もちろん公的医療保険の対象であれば、保険適用されます。しかし、これまでの固定費に加えて治療費もかかり、収入は減少するということを考えると、日常生活にも影響が出てしまいます。保険には、治療費をカバーする保険はもちろん、収入をカバーする保険などもあります。そのため、貯蓄のない人は保険に加入しておくと安心です。
② 家族がいる人
家族がいる方は、独身の方と比較して生活費がより多く必要であり、大切なご家族が経済的に困らないように、保険の必要性が高まります。特に世帯主に万が一のことがあった時は家族に大きな経済的損失が発生してしまいます。そのため、死亡保険など大きな一時金が受け取れる保険だけでも加入しておきましょう。
③ 老後リスクをローリスクで用意したい人
老後資金をローリスクで積み立てたい人には、保険での準備をおすすめします。なぜなら資産運用より低リスクかつ銀行預金よりも高利率で積み立てられるからです。個人年金保険など貯蓄性のある保険に加入した場合、返戻率105%程度で返ってきます。銀行預金の金利が0.001%であることを考えると、高利率だといえるのです。外貨で運用する場合には、為替リスクはあるものの、さらに高利率が期待できます。
④ 相続税対策をしたい人
「相続税対策をしたい」という方には、保険金の非課税枠を活用できる点からおすすめです。
例えば被保険者に万が一のことがあったとき、一定の金額を除いた財産が相続税として課税されます。しかしその財産の一部を保険金として残すことで、相続税を調節できるのです。しかし、ただ加入すれば節税になるというわけではないので、FPなどの専門家の意見を参考に加入を検討することが大切です。
Point 公的制度では補えない費用もある
例えば、怪我や病気で入院する場合、差額ベッド代や先進医療などは公的保険制度の対象外になります。生命保険に入っていないと、これらの費用はすべて自分で負担しなければなりません。日本の公的保険制度も万能ではないということです。
まとめ
いかがだったでしょうか??
生命保険が必要か不要かは人によって異なります。さらに、必要な人の中でも、必要となる保険の種類は年齢や性別、家族構成、目的によって異なります。今は生命保険が不要とお考えの方も、ご自身のライフステージの変化とともにその都度考えてみてください。すでに生命保険にご加入している方は、何のための保障か、目的と商品があっているのかを再度ご確認されることをおすすめいたします。
今の自分にあった保険が知りたい方は、ぜひ 保険と相続の相談窓口 へご相談ください!