2019年12月9日 / お役立ち情報 【実録】台風被害(床上浸水)による保険金請求
本年の台風15号、19号で被害にあわれました皆様に心よりお見舞い申し上げます。
台風19号から約2カ月が経ち、まだまだ復興の途中ではあるかと思いますが、続々と保険金の請求等が上がってきておりますので保険金の請求についてご紹介していきます。
●台風に備える火災保険
ご存知の方も多いかもしれませんが、台風に備えるためには以下のような事故を補償する火災保険に加入する必要があります。
◆水災事故
台風、暴風雨、豪雨等による洪水・高潮・土砂崩れ・落石などによる被害
(床上浸水または地盤面から45cmを超えた浸水、損害割合が30%以上の場合)
◆風災事故
台風、突風、竜巻、暴風などによる被害
◆落雷事故
落雷による損害
●今回の台風で実際に上がってきた事故事例
本年の台風15号、台風19号で実際にあった事故事例をいくつかご紹介致します。
・川が氾濫し、床上浸水
・暴風雨で屋根が破損
・強風で出入り口のドアが破損
・ディーラーに預けていた自動車が、川の氾濫により水没
・屋根が破損したことによる雨漏り
・強風で飛ばされたものが、防犯カメラを直撃し破損
●保険金請求の流れ
上記のように様々な事故がありましたが、今回は実際に床上浸水をしたご家庭の保険金請求の手続きを例にあげ、どのような流れでどのように保険金が支払われたのかをご紹介したいと思います。
<事故発生>
↓
<事故報告>
↓
<業者へ見積もり依頼>
↓
<保険会社が委託した鑑定人(以下、鑑定人)が被害状況を確認>
↓
<保険金請求書類および見積もりを保険会社へ提出>
↓
<鑑定人および保険会社が見積もり金額の妥当性を協議>
↓
<お客様と保険会社の擦り合わせにて保険金額決定>
↓
<保険金のお支払い>
上記のような流れで保険金支払いへと進んでいきました。
見積もりを取る作業は、どのタイミングでも構いませんが業者の忙しさによっては見積もり作成が遅れ、結果保険金が支払われるまでに時間がかかってしまう恐れがありますので、なるべく早く対応したほうが良いかと思います。また、鑑定人の手配も同様で、今回のケースのように多くの方が一斉に保険金の請求をすると、どんどん査定に来てもらえるまでの時間も遅くなり、結果保険金の支払いも遅くなるといった事にもなりかねないので、事故が起こってしまった場合はなるべく早く保険会社(または代理店)への連絡をした方が良いかと思います。
●保険金の算出方法
保険金の算出についてですが、今回のケースでは2通りの方法がありましたので、こちらもご紹介したいと思います。
【建物】
(1)業者の見積もりから保険金額を算出する方法。
(2)保険会社が予め作成している早見表というものに沿って保険金額を算出。
(床上浸水の度合い、建物の構造により保険金額に割合(%)を乗じる方法)
【家財】
(1) 損害のあった家財を一つずつリストに起こし画像と共に実際の損害額から
保険金額を算出
(2)保険会社が予め作成している早見表というものに沿って保険金額を算出。
(床上浸水の度合い、建物の構造により保険金額に割合(%)を乗じる方法)
保険会社は、予め早見表に従った保険金額を前もって支払ってくれるということもしてくれるそうなので、応急修理等で纏まったお金が必要になる方にも安心していただけるかと思います。
また、家財は事故直後の場合はボランティアの方やいろいろな方が片付けのお手伝いなどに来てくれ、画像を取らないで捨ててしまったりする場合もあると思いますので、お手伝いに来てくれている方たちには事前に周知をしておく必要があります。家財に関しては、リスト化や画像撮影に非常に手間が掛かりますので早見表から保険金額を算出していただく事も検討されることをお勧め致します。
今回のケースでも建物は見積もりで、家財は早見表でという保険金の支払いとなりました。
●火災保険に加入するときはハザードマップを
火災保険の加入を検討される方は、各地方自治体のホームページにハザードマップが掲載されておりますので、補償内容の検討の前に必ず確認されることをお勧めします。
本年の台風では多くの方が浸水等の被害を受けました。私も、水災の補償をつけておらず大変な思いをしている方をたくさん見てきました。
●まとめ
本年の台風で私たちのような保険を扱う者にとっては、また一層強い使命感を感じたのではないかと思います。大きな自然災害等が起きた時に、一人でも多くのお客様のお力になれるよう、今後も補償の必要性や保険の大切さをお話ししていこうと思います。
時節柄、火災保険の見直しを検討されている方は多くいらっしゃると思います。分からないことがあれば、是非お近くのネクサスの保険と相続の相談窓口へご相談ください。