2018年10月22日 / お役立ち情報 子宮筋腫や卵巣のう腫でも医療保険に加入できる?
はじめに
30代~40代女性の3~4人に1人は、卵巣のう腫や子宮筋腫を持っているといわれています。私の妹がその両方があり、手術をすることになったので、詳しく調べてみました。
1. 子宮筋腫とは
子宮筋腫は20~40代の女性において、最もよく見られる子宮の良性の腫瘍です。
筋腫のできる場所により、以下の種類に分類されています。
・漿膜下筋腫・・・大きくなるまで症状が乏しい
・筋層内筋腫・・・小さいものでは症状がないが、大きくなると不正出血や流・早産の原因となる
・粘膜下筋腫・・・不正出血や不妊症の原因になる
症状がほとんどない場合には、定期的な診察での経過観察でよいこともあるそうです。しかし、日常生活に支障のある何らかの症状がある場合や、症状が年を追う毎に強くなってくるような場合には治療を検討します。
治療には大きく分けて薬物療法と手術療法があります。薬物療法で症状の改善が得られない場合や、根本的な治療を希望される場合などには、手術療法が検討されます。
2. 卵巣のう腫とは
卵巣のう腫は、卵巣に発生する液状の内容を納めた袋状の病変で、若年(20歳代~30歳代)に多い良性腫瘍です。
以下の種類に分類されています。
・卵巣子宮内膜症性嚢胞(チョコレート嚢胞)
・嚢胞腺腫
・皮様のう腫
卵巣のう腫は、大きさによっては下腹痛や腹部の腫瘤感を生じるます。
治療としては、ある程度の大きさや、疼痛や腹部の腫瘤感/圧迫感などの症状がある場合は、手術療法など積極的な治療の適応となります。大きさが小さく、悪性を疑う所見が乏しければ、超音波検査などによる定期的な経過観察を行うこととなります。また、低用量ピルなどのホルモン療法で縮小が期待できるものは、ホルモン療法を行うことがあります。
3. 女性特有の病気を手厚くしてくれる保険
医療保険の女性特約では、帝王切開や子宮筋腫などの女性特有の病気を手厚く保障してくれたり、女性に多い病気を手厚く保障してくれます。
中には、乳がんなどの女性特有のがんに限らず、すべてのがんを手厚く保障してくれる会社もあります。
出産をする女性の約5.1人に1人が帝王切開で出産しています。子宮筋腫が見つかって帝王切開になることや、母体や胎児の状況によって緊急帝王切開が必要となることもあります。
また、患者の総数のうち、甲状腺障害では85.2%、関節リウマチでは77.3%、くも膜下出血では69%を女性が占めています。
特約ですので、その分保険料は高くなりますが、これから妊娠や出産を控えている方や、子宮や卵巣に関する病気などに備えたいという女性にはおススメの保険といえます。
4. 特定部位不担保とは
すでに子宮筋腫や卵巣のう腫のある方は、上記のような女性に手厚い保険に加入したいとお考えだと思います。
しかし、すでに病気をお持ちのかたは、他の何の病気もない方に比べて、保険が支払われる可能性が高くなります。保険制度は、多くの人たちが危険度に応じた保険料を負担することで成り立っているので、その危険度が高い場合は、加入ができなかったり、「特定部位不担保」といった条件付きで加入することになる可能性があります。
「特定部位不担保」とは、危険度の高い臓器や部位については、一定期間(あるいは終身)保障されないで、保険に加入できるという条件です。
子宮筋腫ですと、「子宮は数年間不担保」という条件を付けて加入を認めている会社が多くあります。
また、卵巣のう腫は「卵巣および卵管は数年間不担保」という条件が多いです。
しかしながら、今回私の調べた保険会社の中には、「健康診断のみの指摘であれば無条件」で入れるといった目安の保険会社もありました。
そういった加入できるかどうかの判断は、保険会社に委ねられますが、保険会社によってその条件も様々ですので、もし、他社で加入できなかった方や、条件が付いてしまって不安な方は、他の保険会社の条件を比較してみてはいかがでしょうか。
5. 持病があっても入れる保険
上記のような「特定部位不担保」が付いてしまい、その何年間かが心配だという方もいらっしゃるでしょう。
そういった方には、持病があっても入れる、引受緩和型の医療保険というものが各社ありますので、そちらであれば、今治療中の子宮筋腫や卵巣のう腫で、加入後に入院や手術となってしまっても保障される場合があります。
一般的な保険よりも割高になっていますが、心配な方はそちらも検討してみてください。
さいごに
部位不担保の条件などは、一般には開示されていません。ですので、条件を比較したい方は、ネクサスの保険と相続の相談窓口をはじめとする複数の保険会社を扱っているショップに相談されることをお勧めします。